老いじたく練習帳

老いじたく練習帳  寺尾俊一著

著者は、家族葬専門葬儀社 経営されていて 葬儀に関することが 詳しく書かれていましたが
現代に 見合った 副題にもなっている「今から考えたい人生の幕引き」ためになること多かったです。

ある独居老人の実録 準備することで迎えた大往生 
 相続に関し 息子以外 兄弟にも・・・行政書士に部屋の整理も含め 葬儀後の手続きの面倒をかけな いよう・・「安心支度」事後の相談。故人の遺志を法がサポートしたお陰 親族からも異議をを唱える
 ものも無く かえって用意周到に感心された。

葬儀よりも葬儀後が重要な時代  銀行 保険 年金 クレジットカード 運転免許証 レンタルビデオ
フィットネスクラブ 携帯電話 などなど 完璧に記憶 リスト化による管理している人皆無
しかも 家族には、なおのこと 判らない。携帯電話 免許証は、速やかに電話会社 警察署届け出返納
故人の確定申告は、4ヶ月以内に税務署へ 自動車の名義変更は、遺産相続陸運局へ・・・
法律的には、血縁すらも契約のひとつ 財産・遺品処分 所有物モノの移行 血縁的な契約の両方が
見直しが求められる。

「さまよう遺骨・・」エピソード1 お骨帰します。エピソード2 三つの遺骨。自分には、関係ない
と 思っていても 誰にでも 起こりえること らしい。

孤独死・無縁死は、なぜ 起こるか?
 核家族 少子高齢化 長寿化 大都市への偏重 家族形態の変遷
 家族が集まるのは、いつか?盆 正月 法事 宗教が関係・・昨今 宗教意識の希薄化が指摘されてい る。近所つきあいも 「縁」が希薄になっている。

1990年代 葬儀会社を主流としたビジネスモデル 葬儀が金銭的な経済活動に変質してしまった。
地域コミュニティの助けを借りていた葬儀が、葬儀会館へ移行・・「地縁」がますます薄くなる。

今だからこそ 「死」の準備が必要 現在の消費者は、セレモニーでは無く むしろその前後
葬儀社に求められるのは、セレモニーでは、無く「デスケア  死とその周辺に対する援助とケア」

会葬者の減少や核家族化を進めている最大の要因は、「社縁」のあり方?
終身雇用制度が機能しない時代・・・高齢社会を迎えた 日本の社会構造による必然性

冠婚葬祭に加入するメリット デメリットも記されていて 参考になりました。
最低限の葬儀費用確保には、「リバースモーゲージ」が・・不動産を担保に高齢者対象のローン 

お墓と供養の準備
 ネット墓 宇宙葬 散骨 手元供養 
 自筆証書遺言 公正証書遺言
 自分の推定相続人を確認

エンディングノート 「自分のことは、自分で決めたい」「遺族に迷惑をかけたくない」と注目。
 自分がどんな介護を求め 医療を望むのか?認知症になった時の後見人 どの種類の介護サービスを
 希望するのか・・・

遺品整理 持ち主亡き後 行き場に困るモノを残さない 遺品整理に業者に依頼する方法も・・・

死後だけでは無く 死より前に発生する取り決め 身元保証人 介護 成年後見人制度 医療(告知
延命治療)人生の質 生活の質・・広義の生前契約(事業者と契約)

消費者は、お金の心配(葬儀費用より)・・心のケアを望んでいる。

「死」をとりまく環境の変化は、我が国の社会構造の変化により必然的に起こったことで・・
この流れは、いかようにも 止めることが出来ないものである。

未だ未だ 沢山 参考になることが・・・書かれていて・・・

是非 エンディングノートは、作っておきたいと 思いました。

それと共に 今年 実母が 亡くなった時 実弟が 家族葬に・・・本当に集まって欲しい人ばかりに
囲まれ 良い葬儀だった と ねぎらいで 〆 と します。