食堂かたつむり

食堂かたつむり  小川糸著

以前 「ツバキ文具店」を読み 面白かったので 確か こちらの作品は、映画化?だったでしょうか。

浜田省吾のファンクラブに入会してから 判った事ですが・・著者は、作詞家でもあり
春嵐さん こと 水谷公生さんの パートナーでもありアルバム「FairLife」の音楽制作チームにも参加。
ユニークな詞が 沢山で 面白い。省吾の曲にのせると また 新鮮さが 増す。

恋人と 財産を 失い ショックで 声が出なくなった主人公。

石ころを使い地面に「食堂かたつむり」と書き・・どうかしら?・・透明なマジックで顔に書いたような
表情を浮かべ・・・ 
「この透明なマジックで・・・」の表現力に ( ゚Д゚) 

ひっくり返っている ダンゴムシを救出・・生みたて卵をほっぺに当てぬくもりを感じ・・朝露に濡れた
葉っぱの上のダイアモンドより綺麗な水の雫を発見・・レース編みのコースターのようなキヌガサダケを
みそ汁に入れ食べる事・・神様のぽっぺに感謝のキスを贈りたい。

料理を始める前 彼らの声に耳を傾け 臭いをかぎ 状態を確かめ どう料理して欲しいか?尋ねる。

料理を作る。ただそれだけで 私の中の一個一個の細胞が恍惚とした。
誰かのために料理を作れるだけで 心の底から 幸せ。

心の中を満たしているのは、泥水・・・お姫様でも・・人には、言えない汚い言葉が頭をよぎる瞬間が
あるのでは・・牢獄で過ごす死刑囚にも 顕微鏡で拡大・・宝石のかけらは、存在すると思う。

おかんが ガンで余命数か月で 初恋の相手と再会 担当医。「ハッピーでラッキー」と表現するおかん初恋の相手に会えたことを 喜んでいる。

飼っていた豚を絞め 姿を変え また 新たなステージの一歩を踏む。
今度は、人間の体に入って 中から その人を元気づける。命が継承 慈しまれる。

このような 表現力に完敗。

図書館図書で・・裏表紙に 草野マサムネスピッツ)と岡野昭仁ポルノグラフィティ)の感想が
貼り付けられているのも 納得。