女王とプリンセスの英国王室史

女王とプリンセスの英国王室史  林信吾

最初は,英国の歴史が多く語られ 退屈でしたが、後半 現在の王室を・・・

アングロサクソン諸侯について 地方領主 その地方の言葉しか話せなかった
支配を円滑にするため 「地方分権」を容認せざるを得なかった。
ノルマン朝において爵位こそ与えられなかったが、領地の管理
徴税代行 高額納税者 次第に発言力を強めていった。
「高貴な身分」を意味するジェントリーと呼ばれ この呼称から
社会的に名望のある男性をジェントルマンと呼ぶようになる。

エリザベス一世と二世 共通点が多い が 異なる点がひとつ
一世が生涯独身。二世は、即位時点すでに伴侶 二児の母であった。

「大国の横暴に対抗・・海賊行為も正当化」という正義が一方に
他方には「テロを支援するような国 軍事力で叩き潰して当然」
これが 今も変わらない国際政治の現実
カトリックプロテスタント(国教会)の教義上対立が 戦争の本質的な
原因であったとは、考えにくい。

1918年 30歳以上の女性に選挙権 認められ
戦争での女性の労働 戦争協力への見返り

日本の皇室も 敗戦 危機
ジョージ6世 オランダ デンマーク ノルウェーの王室 GHQに対して
昭和天皇の処刑思いとどまるよう嘆願書を提出した。

エリザベス一世が生涯独身を貫いたのは、外国の王族と結婚 王権が外国の干渉を受ける
イングランド人の配偶者選べば今度は貴族社会の派閥争い ややこしくなる。

一世が,大英帝国へと発展させた女王。
二世は、「イングランド王家の伝統に固執した最後の国王」

中世から現代 幾度も繰り返された歴史的事件の結果
王室に対し「模範的な家庭像」を求める英国人など、もはやいない。

2013年以降 王室費は、すべて独自のビジネスの収益でまかない
税金は一円も投入されないこととなった。

一世の時のよう 国王の意志で政治が動いた時代は去った。
現在では、王室が政治に従い 政治は民意に従う  常識として定着
この流れが 逆行することは あり得ない。

後半 面白かった。