海へ、山へ、森へ、町へ 小川糸著

いつも この方の小説を読むたび 関心するのは、食べ物に関して 素晴らしい洞察力

なぜ?と感じていました。このエッセーにて あらゆるところへ 出向き

取材し そして 共に暮らしながら 等 納得でした。

 

「葡萄自身がなりたい味になる」食べ物は、本来それが当然。当たり前のことが

当たり前で無くなって・・人間が自分たちの都合にあわせ自然を変えようとすることが

知恵を呼べるか。

 

ペルソー フランス語で「ゆりかご」オーナーシェフ「料理人として沢山 料理を作り

・・・人間は、草ひとつ作ることが出来ない」

 

岐阜県には、和菓子屋が多いと言われ 栗が 豊富

そして中身を取り出した 栗の皮 この処分に困っていたら

なんと 皮を再び 土に返す 根元に古い皮を置いておくと 雑草が育たず

5年で 元の土に・・・一石二鳥。

 

青森のリンゴ畑の主人 リンゴに話しかけ・・パソコンの凄さも認めつつ 過去の情報を処理することしかできない。いつか 人間は、この機械に使われるだろう。

 

命を懸けて 命をつなぐ カナダまで・・・鮭の一生

シンプルな鮭の生き様 人は、頭で 生きている目的を探しがち・・

ただ 命を全うするだけでよいのかも。

 

旧東ドイツまでも・・・世の中 速くなればなるほど 庭という 自然に接して

感性を取り戻すことが 大切。

 

お節料理 少な目で 爽快 

著書によると 黒豆は、じっくり時間をかけ らしいですが 

我が家は、圧力鍋にて

一気に そして 前日からまる一日うるかし 豆が ふっくらしたら 調味料を入れ

しっかり圧力を下げ 冷めてから 冷凍か 冷蔵庫か・・小分けにして 総勢9名の食卓を・・・そして 土産に持たせる。

きんとんも 然り 沢山作り ラップで巾着絞り で 保管 これも孫の好物

大変でも サツマイモと 栗は、すべて裏ごし して・・・

 

口取りの大海老も 酒で蒸して 田作りさえ 乾煎りして 味付け

なますも 器械に頼らず カツラ剥き そして千切りより細目に・・ それを 塩水に浸し 一個も手を緩めず ですが 最近は、年老いて来て 難儀になりつつ。

でも皆が喜ぶ顔が見たい一心で・・・

読み終わり 手抜きせず 頑張ってきたこと 改めて 良かったと・・

 

著者は、すべてに達観 そして 料理にも凝っていて

テレビで拝見の「ライオンのおやつ」お若いのに 凄い?と感心しきり

でした。が そこには、やはり 取材という 大変な苦労の 積み重ねがあり

元々のお料理好きも 手伝い でしたか。

アラスカでの 魚釣り モンゴルでの 営み 体験され 流石の一言。

 

一気に読めて楽しかったです。