家族という病

家族という病  下重暁子

 やっと リクエストしていた著書が届き タイトルが気になっていたので 楽しみにしていて
 昨夜 読み終えました。
 
 結婚出来ない男女が増えたワケ 男と女の生き方逆転・・男の方が自立したがらない
 自分だけの世界に引きこもり・・・親の本心を見抜き・・そこに甘えいつまでも自立しない。

 著者は、女の生き方が大きく変わる過渡期に少女時代を過ごし 
 母親が捨てられ無かった価値観を たやすく打破
 子は、親の価値観に反発することで成長すると信じている。

 教育とは、親が与えるモノでは無く 子供が自分の世界で切磋琢磨してつかみ取っていくもの。

 親の財産は、親一代で使い切る・・・子に余分な期待を持たせては、いけない。
 せっかく 仲が良いきょうだいが 憎しみ合う間柄に・・・

 家族のことしか話題が無い人は、つまらない
 「群れない 媚びない こうやって生きてきた」海竜社の対談集

 家族の話は、しょせん自慢か愚痴
 三分の一は、人の噂話 三分の一は、男と女に関する話 残りの三分の一だけが必要な話。

 「他人の不幸は、蜜の味」他人と自分の家族を比べ幸福度を測る。他人との比較は、諸悪の根源。

 家族エゴはどうして起きる?家族が個人である前に役割を演じているからでは なかろうか。

 夫のことを「主人」と呼ぶ おかしな文化

 国は、女性の生き方について口を挟む前に 社会環境を整えるだけで充分。
 親の介護 出産 育児 家事

 老後の介護も上から固定観念を押しつけるのでは無く その人に合ったもの 引き出すこと大切。
 親は、要介護になって 初めて弱い姿を我が子に見せられる
 「一番家族がわかり合える、親に介護が必要になってから・・お互い理解するため 話はじめる」

 国は、家族を礼賛 戦時中のように 家族ごと まとまっていてくれると 治めやすい。
 地方創生・・管理しやすい家族・・・家族とは、小型の国家

 一番近くて遠い存在が家族 考える必要が無い 何でも許される空間 理屈を超越したところに
 家族は、存在すると 信じているかのよう・・・

 家族だから何も言わずともわかり合える・・・わかっている・・・錯覚?
 家族を知ることは、自分を知ること
 著者は、「失われた家族を求めて」何を?亡くなった家族に手紙を書くことと 気づき
 父 母 兄 そして最後に「私への手紙」家族を知ることは、自分を知ることと悟った。

 なぜ私は、家族を自分から拒絶しようとしたのか 家族というよけては通れぬ・・哀しみに
 気付いてしまった・・お互いを保護 甘やかな感情に・・・なぐさめを見出すことのごまかし
 見て見ぬふり 出来なかったから・・・

 一家団欒 その呪縛 「家族」とは・・・